コンビニATMが生む“ワクワクする金融サービス” セブン銀行「NFT募金キャンペーン」の裏側 
山方大輝(セブン銀行)/ 大島拓也(セブン銀行)/ 徳永大輔(SUSHI TOP MARKETING)
2023.10.06

全国津々浦々にあるセブン-イレブンに設置されているセブン銀行のATM。全国に2万7,000箇所も設置されている馴染み深いこのATMで、一風変わった募金活動が展開されているのをご存じだろうか? この「ATM募金」の特徴は、募金をするとその証としてNFT(ブロックチェーン技術を用いて発行・管理されるデジタルデータ)を用いたアート作品がもらえることにある。

私たちの生活に密着した「コンビニ」「ATM」と、先端技術であるNFTがなぜ結びついたのか? その背景を、セブン銀行で本プロジェクトを主導した山方大輝氏と大島拓也氏、さらに協業パートナーとしてセブン銀行の意思をドライヴしたSUSHI TOP MARKETINGのCEOである徳永大輔氏の3人に聞いた。


取材・文=中野慧 写真=西田香織

「コンビニATM」に秘められた可能性とは?

HIP編集部(以下、HIP):現在はコンビニで税金の支払いをはじめ多くのことができるようになっていて、「コンビニはもはや社会インフラである」とも言われています。しかも、セブン銀行のATMは全国のセブン-イレブンに約2万7,000台もあるわけですよね。そんな「コンビニATM」に対して、みなさんはどんな可能性を感じているのでしょうか?

山方大輝氏(以下、山方):いまATMは多機能化していて、現金の入出金だけではなく、本人確認書類やQRコードの読み取り、高精度カメラによる顔認証機能なども加わっています。ATMはAutomatic Teller Machine、つまり「自動預け入れ支払い機」の略ですが、Automatic Talented Machine、つまり「多機能端末」としても活用できると思っています。

一方で、いまではスマートフォンを持っていればできることももちろん多いです。しかし、デジタルが苦手なご高齢の方や、そもそもスマホを契約していない方を置き去りにはできません。「誰にでも使ってもらえる公共インフラ」としてATMを活用していただけるのではないか、と思っています。

セブン銀行の山方さんは、SMBC日興証券を経て2020年にセブン銀行にジョイン。スタートアップとのオープンイノベーションを担う「セブン・ラボ」で新規事業の開発を推進している。

HIP:スマホのセカンドチョイスとしてATMが位置づけられる、かつデジタル格差を埋めるものとしても機能しうる、というわけですね。徳永さんがCEOを務めるSUSHI TOP MARKETINGは今回のプロジェクトで技術支援を行ったそうですが、先端テクノロジーを専門とする徳永さんの目に、セブン銀行ATMはどう映っていますか?

徳永大輔氏(以下、徳永):大きな可能性を感じますね。今回は募金の証というかたちでNFTを配布しましたが、NFTはゲームのキャラクターやアイテムにもすることができます。コンビニでいろんなアニメやゲームなどのキャンペーンが展開されていますが、セブン-イレブンは全国で2万1,000件以上の店舗を展開していて、クリアファイルやぬいぐるみなどの商品を各店舗に送るだけでも、オペレーションがすごく大変です。

山方:それがNFTになると、全国一斉に、離島であってもすぐにキャンペーンが開始できるんです。セブン銀行ATMの全国2万7,000台のスケール感と、NFTの「地理に制約されずタイムラグなく展開できる」というメリットの組み合わせには、発展可能性が大いにあると感じます。

セブン銀行が掲げるミッションは「いつでも、どこでも、だれでも、安心して使える」ATMサービスを提供すること。ATMの設置台数は全国で2万7,000台を数える。

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