INTERVIEW
未来のトイレはどうあるべきか? バリアフリーからLGBTまでを考える
中村治之(株式会社 LIXIL ジャパンマーケティング本部 セールスプロモーション統括部 スペースプランニング部 グループリーダー)

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2016.12.27

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当たり前だと思っていることをちゃんと見直すことで、利用者の共感を生み出したい

HIP:パブリックトイレを発展させていくために、これから大事だと考えていることは何ですか?

中村:メンテナンスですね。ちゃんとお金の掛けられる商業施設はメンテナンスが行き届きますが、いわゆる公衆トイレは利用者も多く、メンテナンスが十分に行き届かないという問題があります。人が集まるところには必ずトイレが必要ですから、逆に言えば、メンテナンスの行き届いた快適なトイレがないところには人が来ません。

実際、地域の町おこしで公共のトイレは重要視されていて、トイレマップを作る事例も増えてきています。全国でまだまだトイレの環境を良くしていく必要があるなと感じていますし、成功事例を蓄積して、共有していければと思っています。

HIP:これからどのようなトイレの未来を作っていきたいですか?

中村:昔、洗濯機が生まれたことで、家事にかける時間が減って女性の社会進出につながったように、一つの製品が社会を変えることがある。それはいまもできると信じています。当たり前だと思っていることをちゃんと見直し、「なんでこんな快適なものに気づかなかったんだろう」という思いや、使用される方との共感を生み出していきたいですね。INAX入社時に共感した「第3空間」という考え方は、いまも変わらず持ち続けています。

Profile

プロフィール

中村治之(株式会社 LIXIL ジャパンマーケティング本部 セールスプロモーション統括部 スペースプランニング部 グループリーダー)

1966年生まれ。筑波大学芸術専門学群卒業後、建築設計事務所を経て2002年旧INAX入社。主に水まわりの空間提案による営業支援を担当し、2009年にはパブリック用洗面ユニット「NOSEL counter」の企画・デザインに参画、グッドデザイン賞を受賞する。2016年より現職。

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