INTERVIEW
田村淳と元テレ東・今井豪がプロデュース。経済動画メディア「XU」が追う「静かな情熱」とは
田村淳(吉本興業所属) / 今井豪(株式会社HI-NEXU 代表取締役CEO) / 石川剛(株式会社NEXTEP 取締役)

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2025.11.28
取材・文:多田慎介 写真:丹野雄二 編集:藤﨑竜介(CINRA)

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タレントの田村淳さんをエグゼクティブプロデューサーに迎えた経済動画メディア「XU(クロス・ユー)- X innovation empowers U」を、知っているだろうか。

運営するのは、元テレビ東京プロデューサーの今井豪さんが代表を務めるHI-NEXU。「テレビで実現しにくかった経済コンテンツで、日本を元気にしたい」という淳さん、今井さんの思いのもと、経営者や研究者との対談など、知的好奇心をくすぐるさまざまな動画を発信している。

HI-NEXUチームには、『ガイアの夜明け』など数々のドキュメンタリー番組を手がけてきた石川剛さんも参加。これまでになかったようなドキュメンタリー動画も、生み出していくという。

エグゼクティブプロデューサーの淳さんが描くXUの理想像は、「結末を決めつけず、静かな熱量を追い続けるメディア」。淳さん、今井さん、石川さんへのインタビューを通じ、そこに込められた思いを掘り下げた。

先輩に厳しい目を向けられていた田村淳への、優しい助言が原点

HIP編集部
(以下、HIP)
なぜXUという新たなビジネスメディアを立ち上げたのか、きっかけや経緯を教えてください(XUのトップページはこちら)。
田村淳氏
(以下、淳)

今井さんがテレビ東京のプロデューサーを務めていたころ、『いくぞニッポン!こども経済TV』(以下、こども経済TV)という番組を一緒につくっていたんです。経済を、子どもたちでもわかるようにかみ砕いて伝える番組です。

僕は経済に明るい人間じゃないですけど、番組を通じて知れば知るほど、「経済は自分の生活に直結している」「経済ってすごいなぁ」と感じるようになりました。

芸人として活躍しつつ、情報番組の司会など異分野の仕事にも挑戦し続ける田村淳さん

それを続けるなかで、人や企業がつながることで新しいビジネスが生まれる、事業創出のおもしろさも意識するようになったんです。

そして、こども経済TVみたいな経済コンテンツは、多くの人に見てもらうことや取材活動を通じて、人、企業、大学、行政などさまざまなものをつなげることができます。新しいメディアをつくることで、そういった取り組みを本格的に推し進めて、日本を元気にしていきたい。そんな思いが、XUの立ち上げにつながりました。

HIP
今井さんはテレビ東京から独立して、淳さんとともにXUを立ち上げたのですね。
今井豪氏
(以下、今井)
はい。こども経済TVも、2011年の東日本大震災のあと、日本を元気にしたいという思いから生まれた番組です。事業創出、いわゆるイノベーションの事例を数多く発信してきました。いろいろなアイデアを持つ人たちが集まって、磨き上げていく姿を目の当たりにしてきたんです。
テレビ東京でプロデューサーとして活躍したあと、XUの運営会社として2025年1月にHI-NEXUを設立した今井豪さん
今井
次第に、そういったアイデアの「その後」も含めて、もっと深く経済の領域を掘り下げたくなりました。テレビの力は偉大ですが、テレビではできないこともある。より新しくて、おもしろくて、深いビジネスコンテンツをつくりたいという思いで起業を決意しました。
HIP
XUは「思うは招く」という言葉を、コンセプトとして掲げていますね。

「当事者の強い思いがあれば、難しいことも実現する」といった意味ですよね。尊敬する植松努さん(植松電機社長)が大切にしている言葉です。北海道大学と共同で民間ロケットの開発を進める経営者として、知っている人も多いと思います。

僕たちにも「日本を元気にしたい」という明確な思いがあって、必ずそれを実現したいと考えています。簡単な目標ではないからこそ、この言葉を大事にしています。

HIP
どのような経緯で、植松さんから影響を受けるようになったのですか。
こども経済TVに、彼がゲストとして出演してくれたことがあるんです。その収録で強く感銘を受けました。僕と今井さんはそれ以来、植松さんの言葉を糧に、コンテンツづくりを続けています。
HIP
なぜ、感銘を受けたのでしょうか。

理由はいろいろあります。わかりやすい例で言えば、僕の活動について、それまで聞いたことがなかったようなアドバイスをしてくれたことですね。

僕は芸人をやりながら事業を興したり、バンドをやったり、休日の様子を生配信したり、いろいろな活動をしていて、先輩たちに厳しいことも言われてきたんですよ。「お前はいろいろと手を出しているけど、結局何がやりたいんだ?」とか……。

HIP
芸人らしい活動に集中すべき、みたいな意味で言われたのでしょうか。

そうでしょうね。一方で植松さんは、そんな僕の活動を肯定してくれた。「両手に抱えきれないくらいの夢を持つのは、すばらしいこと」「否定的な声に惑わされず、いろいろなことにチャレンジしたほうがいい」と。

伝統的な価値観に縛られない柔軟さ、懐の深さ、未来的な思考がにじみ出ていて、植松さんらしい言葉だなと感じたんです。

以来、いろいろな面で植松さんの考え方を参考にさせてもらっています。最初は「思うは招く」という会社名にしようとしたくらいなんですよ。

『ガイアの夜明け』などを手がけた実力者も参加。いままでになかったドキュメンタリーを

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