INTERVIEW
イノベーターの育成は可能か? ドラッカースクール前学長・山脇秀樹が語る、HIP Schoolで学べること
ドラッカースクール前学長 山脇秀樹

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2015.07.29

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イノベーションもアントレプレナーシップも「仕事」。天才である必要はない

誰から頼まれるわけでもなく、自分から積極的に外の環境へ出て行くこと。こうした姿勢がイノベーターには求められるという。しかし、イノベーターとなるには天賦の才も必要なのではないだろうか。

山脇氏「イノベーターを育成できるかというのは古くからある命題で、いろいろな見解があります。この点に関しては、ピーター・ドラッカーの言葉を引用しておきましょう。『イノベーションとは簡単なルールに従って行う一つの訓練だ。アントレプレナーシップも同様だ。これらに天才は必要ではない。インスピレーションを待っていてもイノベーションは起こらないし、”女神のキス“を待っていてもだめだ。なぜなら、イノベーションもアントレプレナーシップも”仕事“だからだ。』」

新しいものは突然思い浮かぶものではない。情熱を持って、考えに考え抜いた末にしか、新しいものは生まれない。日々の思考と発見の連続がイノベーションにつながるのだ。そしてその「発見」に役立つのが『デザイン思考』なのだと山脇氏は語る。

山脇氏「普段の仕事に慣れていると、ついつい企業の視点から考えてしまいます。それよりも、まず自分がどう考えるか。そして、顧客がどう考えるのか。視点を変えて、いかに様々な人のニーズや思考を汲み取るかが重要です。これが『デザイン思考』であり、ある問題にいくつかの解決案を提示するためのスキルなのです。これが、起業や新事業の立ちあげといったイノベーションを起こす上で役に立つと考えています。」

デザイン思考では、絶えず様々な視点で見ることが必要になる。こうした視点を持つと、数値だけではなく、人の行動や感情まで分析し、そのデータを収集しながら新しいアイデアを生み出していけるようになる。HIP Schoolでは、こうしたデザイン思考やアントレプレナーシップに加え、競争戦略やビジネスモデル、ファイナンスなど、イノベーションを起こすにあたり習得しておくべきことを幅広く学ぶ機会が用意されている。

HIP Schoolの講師陣
HIP Schoolの講師陣

HIP Schoolで、東京にイノベーターを増やしたい

今年度のHIP Schoolにすでに参加表明している人の層は広く、年齢は20~50代まで、所属している企業や産業も様々だそうだ。「教える側としてもチャレンジだ」と山脇氏は語る。

山脇氏「参加者の方々は色々な思いをもってHIP Schoolにやってくるはずです。これから新しいことを始めたいと考えている若い人たちにとっては、HIP Schoolで提供するスキルや考え方はすぐに役に立つはず。ベテラン層の人たちにとっては、もちろん新しいことに挑戦する機会にしてもらってもいいですし、次の世代を育てようとしている人にも役に立つ内容だと思います。こうした様々な思いをもった幅広い年代の人たち同士が、どのようにワークショップに取り組み、新しいアイデアを創り出し、ビジネスモデルに結びつけるか。楽しみですね。」

アントレプレナーシップの本質を体感するには、一方通行の講義だけでは成し得ない。HIP Schoolでは、講師が一方的に教えるのではなく、教える側と参加する側が集まり、交流することで、共にアントレプレナーシップの精神を育てていくようなプラットフォームを目指している。

山脇氏「HIP Schoolでやりたいのは、東京にイノベーターを増やすこと。簡単に増やせるわけではありませんが、これが最初の一歩だと思っています。アントレプレナーシップを醸成する場を、HIP Schoolに参加する人たちと一緒に作っていきたい。そうして一人でも多くのビジョン・情熱・実行力を持つイノベーターが東京から生まれることを願っています。」

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