新卒数か月でカスタマーサービスの構築を主導
- HIP
- 馬場さんは、新卒入社から間もないタイミングでMOL CARTのプロジェクトに加わったと聞きました。
- 馬場那月氏
(以下、馬場) -
最初は新規事業創成チームの事務局に配属されて、入社4か月目のタイミングでMOL CARTに関わることになりました。
入社前の配属面談では、「従来の海運事業だけでなく新規事業にも興味がある」と話していたんです。こんなに早いタイミングでゼロイチの新規事業に携われるとは思ってもいませんでしたが、既存のマニュアルやルールに従うだけでなく、自分たちでいろいろ考えて進めていけることにワクワクしました。
- HIP
- MOL CARTのプロジェクトでは、どんな役割を担ったのでしょうか。
- 馬場
- さまざまな役割を与えてもらいました。特に印象に残っているのは、カスタマーサービスの構築を担ったことです。ユーザーがどんな疑問を抱くのかを、サービス開始前の段階で考えるのは、結構大変でしたね。

- 馬場
- 私たちが想定する利用方法では問題がなくても、世界各地にいる不特定多数のユーザーが使うなかでは、想定外のトラブルが発生するかもしれません。自分自身で考え抜いたうえで、斉さんや協業先ともたくさん話して、壁打ちしながら最適解を探っていきました。
- 斉
- 馬場さんには、新規事業を走らせながら、社会人としての基礎スキルを学んでいく大変さもあったと思います。最低限のビジネスマナーを覚えてもらい、そこから先は本人が自分で判断することをできるだけ尊重しながら進めました。
MOL CARTの立ち上げでは管理部門での経験も生きた
- HIP
- 2人が一緒に働くうえで大切にしてきたことは。
- 斉
-
新規事業は自ら立ち上げる分、通常の事業よりも愛着が生じます。それゆえに、メンバーにも自分と同じパッションを求めてしまいがちです。
でも本当に大切なのは、メンバー自身のパッションを生かすこと。自分の信念を押しつけ過ぎないように、心がけています。
もう1つ大事なのが、「ありがとう」「ごめんなさい」をちゃんと伝えること。答えのないテーマに挑むなかで、助け合ったり、ときには間違えたりすることが多くあります。だからこそ、気持ちを素直に伝えることが、信頼関係につながると思っています。
- HIP
- 馬場さんから見て、斉さんはどんな存在ですか。
- 馬場
- 斉さんは全方面にアンテナを張っていて、情報収集量がすごいんです。かつ、プロジェクトの進行だけでも忙しいはずなのに、他部署との協力やチーム組成も担っています。同じ人間とは思えないくらいのスピード感に、圧倒されます。
- 斉
- 私にとって馬場さんは「同志」という表現がぴったりな気がします。だから、馬場さんが働きやすい環境を整え、最大限に力を発揮できるようサポートしてきたつもりです。

- 斉
- 馬場さんのポジティブなキャラクターに助けられたことも多いし、学ぶこともたくさんありました。それに「会社や業界の常識にとらわれない」という、若手ならではの強みを発揮してくれたのも大きいですね。別部署に異動してしまいましたが、いまでもたくさん話しています。
- HIP
- 馬場さんが異動してしまったのは、斉さんにとって痛手だったのでは。
- 斉
-
正直そうですね(笑)。ただ馬場さん個人にとっては、MOL CARTに関わったうえでいろいろな部署の仕事を経験することは、大きな意義があると思います。
私自身、これまでに管理部門など営業以外の仕事も経験してきました。たとえばMOL CARTを事業化するための社内調整などで、そのときの経験が大いに生きています。
新規事業は生半可な気持ちでできるものではない
- HIP
- 今後に向けた2人の展望をお聞かせください。
- 斉
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MOL CARTではアプリの機能を充実させて、さらに対象エリアを広げていく計画です。
それから、これまでは海外に住む人がメインターゲットでしたが、日本には海外向けの販売を強化したいと考えている企業も多い。今後はそうした日本企業の海外展開を支援できるようなBtoBのプラットフォームとしても、進化させていきたいですね。

- 斉
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大企業の社内起業は、大きい組織ならではの知見、ネットワーク、リソースなどをフル活用できるのがメリットです。この恵まれた環境を生かしつつ、事業を大きくスケールさせていきたいです。
そして、このプロジェクトで培った経験を会社に還元したいですね。新規事業の創出を目指しているほかのメンバーにも、知見を伝えたいと思っています。
- 馬場
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私は将来的に、また新規事業に携わってみたいです。既存事業ではすでに顧客との関係性があるところに入っていきますが、新規事業では自分たちでコネクションを1からつくっていきます。その経験によって私は大きく成長できたと思いますし、何よりも仕事を心から楽しめました。
ふたたび新規事業に関われるかどうかは、私のアクション次第。私は斉さんと一緒に仕事をして、新規事業を生み出す人に求められるパッションを知りました。生半可な気持ちでできるものじゃないとは、理解しています。それでも、自分自身の可能性を信じて、挑戦を続けていきたいと思っています。





